DXに必要なUI・UXとは?
DX推進DX用語
インターネットの発展やスマートフォンなどのデバイスの進化、更にはコロナ禍でのリモートワーク等の急速な普及により、企業はよりDX(デジタル・トランスフォーメーション)を求められるようになりました。
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DXの流れによって業務システムや自社の事業にAI等のデジタル技術を取り入れる企業が増えてきていますが、DXを単なる”デジタルを取り入れた業務効率化”と捉えている人も多いのではないでしょうか。もちろん、業務の効率化はDXの重要な一面です。しかし実際には、DXとは”企業がデジタル技術を用いることで、人々の生活やビジネスをより良いものに変革し、事業を成功に導くこと”を指します。
そして、その際に必要になってくるのがUX・UIという要素です。
今回はDXの推進に深く関わる「UX」と「UI」についてご紹介します。
- 調査概要
UXとは
「UX」とはユーザーエクスペリエンス(User Experience)の略で、ユーザー(主にWebサービスやアプリケーションを利用する人を指す)がWebサイトやサービス、製品の購入から利用した際の体験すべてを指します。
例えばインターネットで商品を購入する場合を例とすると、商品ページの写真やイラスト、内容を見て商品を購入、使用する全工程を「UX」として扱います。
また、購入後に商品についてまたリピートしたいと思うまでの、ユーザーの満足度をも含めてUXと言えます。
UIとは
「UI」とはユーザーインターフェース(User Interface)の略で、UIはUXの一部として捉えられています。
主に”ユーザーと製品やサービスの接点”という意味で使用され、Webサイトやサービスの見た目や操作できるものを総じて「UI」と呼びます。
先ほどの例を用いると、商品を購入する際の情報の見やすさやレイアウト、カートに入れる際のボタンのデザイン・どのような位置に設置するか等がUIにあたります。同じく通販サイトで、操作説明やよくある質問が表示されるように設計がされていたり、商品について細かくカテゴリー分けされ、ユーザーが商品を絞り込みやすいように工夫したりすることもUI設計のひとつです。
この様に、サービスの利用時に利便性が向上(UIが向上)すると、それに伴い、商品を検討して購入する体験の満足度が向上(UXが向上)します。
つまり、DXの一環としてECサイトやAIのようなデジタル技術を導入することに加えてUX・UIを向上させることで、優れた顧客体験を提供でき、結果として企業の事業成功につながるというわけです。
UI・UXの向上にあたって必要なこと
では、UI・UXの向上にあたって必要なことは何でしょうか。
UIにおいては、徹底的に機能性を意識して改善することが重要です。例えば、ユーザーが誤操作をした際に戻りやすい設計をしていたり、ページの移動が楽にできたりすることでストレスが無いサービスの利用が可能です。UIデザインにおいてこのような細かい機能面を見直すことで、最終的にユーザーにとって満足度の高いUXを実現することができます。
UXの質を決める要素はUXハニカム(ユーザー・エクスペリエンス・ハニカム)と言われています。UXハニカムとは、UXを構成する6つの要素を示した構造モデルのことであり、各要素は以下の通りです。
大事なポイントは、ユーザーが体験する流れをしっかりと捉え、どの過程や視点からアプローチをするべきかを把握することと言えます。なぜなら、それぞれのサービスやプロジェクトによって、UX・UIのデザインは変化するからです。
例えば、自社のサイトに訪れる人は多い(アクセスはしやすい)のに、購入する人が少ないとします。購入過程でサイトが見にくいことが問題(使いやすさ)なのか、商品ページが分かりにくいことが問題(探しやすさ)なのかなど、ユーザーの声を聞いたり、アクセス履歴の追跡を行ったりすることで課題を見つける必要があります。また、自身で実際に利用して、顧客としての立場だとどう感じるかを理解することも有効です。
更にDXによるユーザー体験をより良いものに改善したいという場合には、理想のユーザー像(ペルソナ)を設定し、その対象となるユーザーのニーズや利用シーンを詳細に分析することで、対象に沿ったUX・UIをデザインすることができます。
まとめ
今回はDXの本来の意味と、DXの向上に必要なUX・UIについてざっくりと説明しました。
- DXとはデジタルを活用して人々により良い体験を提供し、事業を成功に導くこと
- DX向上のためには、ユーザー体験全体を指すUXと、そのユーザー体験を支えるUIが大切である
- UX・UIは、ユーザー体験の流れを理解して、どの過程や視点にアプローチをするのかが大切
変化化の激しい時代の中で取り残されずに生き残るためにも、DXの推進は多くの企業にとって課題と言えます。実際にDXを推進していくにあたってキーとなるUX・UIの理解を深めることで、他の企業と差別化を図ることが重要です。
もしDX推進の過程で、UI・UXのお悩みがございましたら一度お気軽にご相談ください。
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