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これからのデジタル広告/VRを使った新しい広告仕様

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VRと聞くとほとんどの方がゲームでの活用を思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、昨今の情勢を受け不動産業界では、VRを利用したオンライン内見が行われるなどエンターテインメント業界以外にも様々な企業で活用が広がっています。

さらに総務省の調査によると、ハードウェアや関連サービスの普及に伴い、AR・VR市場は今後も順調に伸びていくと予想されています。(※1)今回は、そんな注目を浴びているVRを使った新しい広告である「VR広告」とその仕様の特徴についてご紹介いたします。

XRソフトウェアサービス売上高とXRハードウェア出荷台数の比較

※1:【引用】総務省 令和3年版情報通信白書 レイヤー別に見る市場動向

鈴木脩一

鈴木脩一

研究員/広報

調査概要


1.VR広告とはなにか


VR広告は、VR空間上に表示される広告のことを指します。そもそもコンピューターによって創り出された仮想空間を利用して疑似体験をできる仕組みを「VR」と呼び、日本語では仮想現実と呼ばれます。詳しくは以前の記事で詳しく解説しているので是非ご覧ください。
VRについてはこちら
VRを利用した広告は、テレビやインターネット、チラシや看板などの広告とは異なり360度のVR空間を最大限に生かした広告展開が可能です。

VR広告とは

2.VR広告のメリット

 

VR広告のメリットは3つあります。

① 「没入感」

 

VRはヘッドマウントディスプレイと呼ばれるゴーグル型の機械を装着して体験することが主流となっています。体験中には視界から現実世界の情報が無くなり、仮想世界の情報が広がります。そのためユーザーのVR空間への没入感は非常に高くなります。
没入感の高い状態のユーザーが集中している3D空間に表示するため、他のWEB広告や動画広告に比べて広告物に対する興味・関心も高くなる傾向があります。また、3D空間ということで、立体的な表現や映像を駆使して商品・サービスをより魅力的に見せることができます。

メリット1:没入感


② 「ユーザー目線になれること」

 
VR広告の大きな特徴はユーザーが実際に商材を疑似体験できる点です。
洋服を購入する際、多くの方が試着をして購入を決めると思います。VR広告では洋服だけでなく、あらゆる商品やサービスをその場で体験をすることが可能です。
そのためVR広告を制作する際には、「ユーザー目線」を意識したストーリー作りをすることでよりリアルに近い疑似体験にてユーザーに価値を与えることが重要になります

メリット2:ユーザー目線になれる

③ 「広告視聴時間の長さ」

 
VR広告は仮想現実の中に広告出稿を行うため、様々な表現方法が可能です。
通常のCMやWEB上での動画やディスプレイ広告などと比較して、立体的に表示させるなどの演出によって、ユーザーの目を引き付けます。さらに、ユーザーが実際に体験できるような演出を盛り込むことで、更に商品・サービスに対しての興味・関心を増幅させ、広告の平均視聴時間の増加が見込めます。

メリット3:広告視聴時間の長さ

3.VR広告の価値や効果 

 

VR広告の価値

 
 
VR広告は、これまでのデジタル広告とは異なる点が2つあります。

1点目は、視線の状況確認です。
VR空間では人の視線の状況を確認することが可能です。今後は、この特徴を利用し、これまで集計することのできなかったユーザーの潜在ニーズの可視化が期待できます。

2点目は、広告としての溶け込み具合です
例えば、空間内にあるテレビからCMが流れたり、見ていた物体の表面をブランド広告に変化にさせることが可能にです。今までの表示される広告で飽きを感じさせてしまう一方的なコミュニケーションの広告ではなく、ユーザーの体験に自然に溶け込んだ広告体験として届けることができます。



デジタル広告とは異なる点

VR広告の効果  

   

これまでの広告媒体は、興味を引き付けるまでの行動促進が限定的なものでした。
テレビCMが流れている時は、スマートフォンを触っていて、ほかの作業をしている人も多いのではないでしょうか?
そのような状況だと、く広告にポジティブに興味を持ってもらうことは簡単ではありません。YouTubeなどによく表示される動画広告でもスキップされてしまい、そもそも広告自体がユーザーに届きません。
しかし、VR広告では商品やコンテンツをその場で疑似体験することで、ユーザーに好意的な印象をもたらし、広告で消費者行動の過程を一気に加速させます。

VR広告の効果

4.VR広告の今後の課題 

 
VR広告の今後の課題は大きく2点あります。

1点目は、VRの浸透を阻む最大の壁であるヘッドマウントディスプレイ普及の問題です。

現時点でVR広告を視聴するには現在VR専用のヘッドセットが不可欠です。昔は3万円を超えていたヘッドセットも最近では5千円を下回るものも増えていますが、まだまだヘッドセットの所持率は低い状態です。様々な企業でVR導入の動きがあるため将来性は十分ありますが、VRの利用ユーザーの増加が直近の課題と言えます。
2点目は、VR広告コンテンツの作成コストが高いことです。
VRの世界では360度あらゆる角度に仮想空間が広がり、様々な世界観に没入できる点がメリットとご紹介しました。そんなVR世界をよりリッチに演出するためには、映像やCGに高いクオリティが要求されます。VRコンテンツを作成できるクリエイターが通常の動画に比べて、少ないことも相まって、1つのコンテンツ作成に膨大な工数とコストがかかります。今後のVRの普及にともない解決する必要があると考えられています。

5.まとめ

 
今回、VR広告についてメリットや課題を中心にご紹介いたしました。
様々な課題もありますがユーザーの興味関心を引き付け、仮想空間で商品やサービスを体験できる新しい広告手段がVR広告です。今後は様々な企業での活用を通じてVR市場が拡大され、より一般的なものとなっていくと予想できます。
VR広告はVRの普及に比例し拡大していくので、みなさんもぜひ注目してみてください!


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